体幹の重要性〜非線形力学系からの考察〜
みなさん宜しくお願いします。
今回は内容がタイトルでは判りにくいかと思いますが、最近僕が一番興味がある内容で且つ一番理解が難しい内容だと思っています。
そのため今回の内容はかなり主観が入るため実際の解釈とは異なることも多いかもしれませんがご了承ください。
言葉の通り「非線形」なので線形では無いということなのですが
線形というのは変化の度合いが一定でグラフにすると直線になることという意味です。(Wikipediaより参照)
その否定形なので非線形とは変化のグラフが一定せず、グラフでは直線で表わすことができないということになります。
「力学系」とは一定の規則に従って時間の経過とともに状態が変化するシステムと記されています(Wikipediaより参照)
つまり「一定の規則に従って時間経過とともに状態が変化するが、その変化量は一定ではなく不規則に変化する」ということが非線形力学系の表わすことであると考えます。
詳しい話は余計訳がわからなくなるので割愛します。
主に自然科学の分野において研究されている学問でありますが最近では様々な分野に応用できるのではないかとされています。
ヒトにおいては主に同期現象、引き込み現象などが見られるとされています。
同期現象・引き込み現象についてはyoutubeに動画がありますので検索してみてください。
他に有名なもので言うと除脳ネコの実験で発見されたことで有名なセントラルパターンジェネレーター(CPG)があります。
あと非線形力学系において「カオス理論」とい言葉も出てきます。
これは数的誤差により予測ができないとされている複雑な様子を記すとされています。(Wikipediaより参照)
この時の予測できないとはランダムということではないことに注意が必要です。
予測できないのにランダムではない??
なんだか訳がわかりませんね(汗
これに関しては法則を積分法によって求めるらしいんですが、、、
最初に設定する数値が少し違うだけで最終的な結果にかなりの差が生まれてしまうらしいんです。
これを「初期値鋭敏性」と言います。
とりあえずここまでで用語の説明は終わりです。
一見ヒトの身体に関してあまり関係ないのでは?と考えてしまうのですが
そんなことはありません!!
まずヒトの身体に関してですが、これはある勉強会に参加した時に講師の先生がおっしゃっていたことなんですが
力学には多くの分類があり、私たち理学療法士が主に学んでいる運動学に属する部類の学問は主に剛体力学に関するものであるそうです。
ですが実際私たちの身体って本当に剛体なんでしょうか?
剛体とは力の作用で変形しない物体のことであって私たちの身体の中で一番硬いものであると思われる骨ですが、その骨でさえ荷重ストレスに対して変形することは変形性関節症の患者さまを思い出せば想像に難しくないと思います。
もちろん今まで学んできた運動学を否定するわけではありません。
変形すると言ってもそんなすぐ形が変わるわけではないですしね(笑)
しかし剛体力学が全てではないと思います。
ヒトの身体の60〜70%は水分であるといことは有名ですが、その他にも筋であったり、皮膚・内臓というように身体は硬い部分の方が少ないのです。
てことは私たちの身体って流体力学・弾性力学の要素もあると考えるのが普通ではないでしょうか。
そのためヒトの身体にも非線形力学系の要素があると考えています。
では一旦ヒトの身体の動きはどこから始まるのかを考えてみたいと思います。
姿勢制御の観点から考えると有名なもので言うと上肢の動きに先行して腹横筋の収縮が認めた実験などがありますね
このことからヒトの身体の動きは主に体幹部から始まっていると考えます。
運動の始まりが体幹から始まると仮定すると、
ここで先ほどの「初期値鋭敏性」の話が出てきます。
つまり体幹の状態が少し異なるだけで運動の結果が異なってしまう可能性が考えられます。
ここで言う運動の結果というのは体幹から派生した四肢末梢の運動であったり、四肢の動きで行われる歩行などの運動などが考えられます。
以上のことから初期値(=中枢部=体幹)の設定がとても重要であると言えるのではないかと考えます。
今回は初めに小難しい内容が入りましたがいかがだったでしょうか。
最後まで読んでいただきありがとうございました。