PTの自主勉ブログ

このブログでは脊柱・骨盤を中心に個人的に勉強したことを淡々とまとめていきます

体幹の重要性〜筋膜の連続性から考察〜

 

今回も宜しくお願いします。

 

 

 

前回は発生学的な考えから、体幹の重要性を考えてみました。

 

 

 

今回は筋膜の観点から考えてみたいと思います。

 

 

 

筋膜といえばトーマス・W・マイヤーズ先生のアナトミートレインが有名ですね。

 

 

 

なので今回はアナトミートレインを使用して考えてきいきたいと思います。

 

 

 

アナトミートレインのことをあまり知らない方のために簡単に説明させていただきます。

 

 

 

アナトミートレインとは、人体の各部位を駅に見立てて、筋膜の連続性を各ラインごとにまとめたものです。

 

 

 

各ラインには主に姿勢を保持するために使用される

  • スーパーフィシャル・バックライン(SBL)
  • スーパーフィシャル・フロントライン(SFL)
  • ラテラル・ライン(LL)
  • スパイラルライン(SPL)

 

 

 

腕の動きに関与する

  • アームライン(AL)

ALにはそれぞれ浅い層・深い層を走るラインがあり前部・後部で分かれています。

 

 

 

からだの動きの伝達に関与する

  • ファンクショナル・ライン(FL)

FLには前面・後面・同側面を走るラインがあります。

 

 

 

からだの深部にあり、からだのシャーシとなる部位、さらには内臓とも連続性をもつ

  • ディープフロント・ライン(DFL)

 

 

 

などがあります。

 

 

 

 

余談ですがアナトミートレインの経路は経絡だったりツボのつながりと類似している点が多いようですね。

 

 

 

 

また機会があればそのようなことも勉強してみたいと思います。

 

 

 

 

では本題に入ります。

 

 

 

 

 

筋・軟部組織

SBL

短趾屈筋群と足底腱膜

下腿三頭筋

ハムストリングス

仙結節靭帯

仙腰筋膜

脊柱起立筋

 

頭皮

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

SFL

趾伸筋群

下腿前方区画

大腿四頭筋

腹直筋、腹筋筋膜

胸骨筋、胸骨筋

胸鎖乳突筋

 

 

 

 

 

 

 

LL

腓骨筋

下腿外側区画

腸脛靭帯

股関節外転筋群

外側の腹斜筋群

内外肋間筋群

 

胸鎖乳突筋

板状筋

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

SPL

板状筋

(対側)菱形筋

(対側)前鋸筋

対側)外腹斜筋

内腹斜筋

大腿筋膜張筋

 

腸脛靭帯前部

前脛骨筋

長腓骨筋

大腿二頭筋

仙結節靭帯

脊柱起立筋

 

 

 

 

 

 

 

DFL

後脛骨筋

長趾屈筋

深部後方区画

膝窩筋

膝後方関節包

股関節内転筋群

 

骨盤底

前縦靭帯

腰筋、腸骨筋

腰方形筋

横隔膜

縦隔

 

頭、頚長筋

舌骨複合体

口腔底

咀嚼筋群

 

 

 

 

 

 

 

 

 

FFL

大胸筋

半月線、錐体筋

長内転筋

短内転筋

恥骨筋

 

 

 

 

 

 

 

 

BFL

広背筋

腰仙筋膜

大臀筋

外側広筋

 

 

 

 

 

 

 

 

 

IFL

広背筋(外縁)

外腹斜筋

縫工筋

 

 

 

 

 

 

 

 

上記の表は各ライン(ALは除く)の主要な筋・靭帯などの軟部組織を表にまとめてみたものです。

 

 

 

 

これを見ていくとSBL・DFLを除くラインの全てに腹斜筋、もしくは腹直筋が含まれています。

 

 

 

腹直筋と腹斜筋群は解剖学的に白線に停止しているため、腹直筋と腹斜筋群とは明確なつながりがあります。

 

 

 

 

またSBLには腹部の筋のつながりはありませんが、

 

 

 

 

 

 

 

SBLのつながりのある脊柱起立筋は胸腰筋膜の深層と連続性があり、浅層とともに腹斜筋群と連続性があります。

 

 

 

 

 

DFLも横隔膜は腹横筋と機能的な意味でも繋がっていますし、

 

 

 

 

腹横筋は先ほどの腹筋たち同様白線を停止部に持ちます。

 

 

 

 

 

ということは各ライン全てにおいて腹部の筋との関係性があることがわかります。

 

 

 

 

 

拡大的に解釈するとこのことは体幹の筋膜の影響が各ラインを伝わって末梢の部位に影響を及ぼす可能性が考えられ、体幹を評価・治療していく上で重要な根拠ではないかと個人的に考えています。

 

 

 

 

 

 

 

今回も拙い文章でしたがお読みいただきありがとうございました。

また次回も宜しくお願いします。